コラムレター

2008/2/21 #0036 建設業の皆様、経営事項審査申請が改正されます!

平成20年4月より経営事項審査申請が改正されます。
 今回の改正では、これまで企業評価する際に最も高かったX1(完成工事高)のウェイトの引き下げX2(自己資本額、EBITDA)とZ(技術力)のウェイトの引き上げ、その他、それぞれの評価項目・基準が見直されます。
 ※EBITDA … 利払前税引前償却前利益=営業利益+減価償却費

(1) X1 (完成工事高)
  完成工事高は、施工能力を端的に示す量的な指標として企業評価における重要な役割を果たしています。今後もその重要性に変わりはありませんが、経営事項審査における完成工事高の重視は完成工事高競争を助長し、企業の合理的な経営戦略を歪める一因となっているものと考えられ、市場において企業評価が利益を重視していることとも乖離(かいり)が見られます。今後、建設市場の量的拡大が望めないなど、建設業を取り巻く環境が変わる中で、企業評価においても、量的な側面だけでなく質的な側面を重視することが必要とされたため、X1のウェイトを引き下げ、それ以外の評価項目のウェイトが引き上げられることになりました

(2) X2 (自己資本額、EBITDA)
  X2の評点の設定に当たっては、兼業企業が有利とならないよう、建設業を主とする事業者のEBITDA及び自己資本額の水準が勘案されます

(3) Y (経営状況評価)
  ペーパーカンパニーが実力に見合わない高い得点を取ることを防止するなど、実態に合った評点分布になるよう、また、評価内容が固定資産など特定の指標に偏らないようにすることを念頭に、負債抵抗力、収益性・効率性、財務健全性及び絶対的力量を評価できる新たな8つの指標による評価体系に変わります。

(4) Z (技術力)
  現行では、在籍する技術職員で監理技術者または主任技術者としての資格を有する者を評価対象としていますが、技術職員の人数だけでなく、技術職員の能力、資格、継続的学習への取組等を反映したきめ細かな評価を行うことが適当と考えらました。そこで新たに、基幹技能者および監理技術者講習の受講者を加点評価することになりました。
また、公共工事の元請負人として求められるマネジメント能力を的確に評価する観点から、マネジメントをした工事の積み重ねを量的に評価できる元請完成工事高が評価されます

(5) W (その他の審査項目)
  企業の社会的な責任に対する関心が高まる中、建設業においても、社会的責任を適切に果たしている企業を高く評価することが必要とされます。このため、現行の評価項目のうち、労働福祉の状況、建設業の営業年数、防災活動への貢献の状況については、加点幅および減点幅を拡大し、社会的責任の果たし方によって差がつくような評価体系になります。 
  また、入札談合等の不正行為が相次ぐ中、企業活動における法令遵守の状況を適切に企業評価に反映できるよう、建設業法に基づく行政処分を受けた場合は減点評価されます。

  経営事項審査申請は、公共工事の発注における企業評価のいわば物差しであり、企業経営に実際に与える影響が大きいため、その評価項目や基準については、社会経済情勢が変化する中でも評価の適正を欠かないよう、また、企業行動を歪めることのないよう、平成6年以来の抜本的な改正となりました。
  
  改正後の総合評定値(P点)がどのくらいになるのか不安な方も多いかと思います。当事務所では、総合評定値のシュミレーションも行っていますので、どうぞお気軽にご連絡ください。

税理士法人 道央会計事務所(労務部)
ご質問・ご相談・お見積り、お気軽にお問い合せください。
お問い合せはこちら