コラムレター

2010/7/6 #0105 消費税見直し議論で浮上した消費税の『逆進性』って何?

  6月24日、2010参院選が公示され、7月11日投開票に向けて17日間の選挙戦がスタートし、舌戦が繰り広げられています。

  今回の参院選では、「消費税」に関する発言が注目されていますが、そのきっかけは、参院選公示前に菅直人首相が「財政再建に向けて消費税率10%への増税議論は避けられない」と発言したことによります。

  菅首相はその際に、「消費税の逆進性をなくすためには、軽減税率とか税の還付を当然しっかりやることが議論の前提だ」とも発言しました。はたして消費税の「逆進性」とはどういったことでしょうか。

  「逆進性」を辞書で調べると次の様に書かれていました。

  「逆進性」:それぞれが逆の方向に進む傾向。例えば、消費税率が上がるほど低所得層は収入に対する食料品などの生活必需品購入費率が高い分、高所得者層よりも税負担率が大きくなること。

  本来の税制のあり方として、高い所得を得た人ほど重い負担を担うという考え方があります。ところが消費税は幅広い商品やサービスに課税するため、所得のうち消費に回す割合が高い低所得者層ほど負担が重くなる傾向があります。この本来の目的とは逆の効果として表われてしまうことを「逆進性」といいます。

  消費税の逆進性の議論は、消費税導入当初から政治家や学者、税の専門家などから、様々な意見が出されています。生活必需品への軽減税率や、税の還付制度の導入などが対策として挙げられますが、導入するには課題が山積です。どの税率を軽くするのかによって、高税率が採用された業界からは反発も出ることでしょう。また複数税率を採用するにあたっては「共通番号制度」の導入や、消費税の「インボイス方式」への移行など、税制の仕組みを変える議論は避けられなくなります。

  今回突如として浮上した消費増税の問題。消費税のあり方について考える良いきっかけとしたいものです。

  ※「共通番号制度」と消費税の「インボイス方式」については、当事務所発行の広報誌「月刊Global」7月号に記事が掲載されていますので、ご参照下さい。
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http://www.dao.or.jp/global.html


税理士法人 さくら総合会計(監査部) 船倉
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