コラムレター

2010/4/21 #0099 M&Aにおける企業買収側の留意点

  昨今、中小企業においてもM&Aにおける事業拡大が活発に行われていることは皆さんご存じのとおりですが、いざ、「当社も検討しよう!」という段階においてどのような点がポイントになるのかご存じでしょうか?

  一般的にM&Aの大きなメリットは「時間を買うことができる」「リスクが少ない」ということにあると言われます。つまり、自社で事業部門や新会社を立ち上げ、顧客を獲得し、軌道にのせることの時間や失敗リスクを小さくすることができるというものです。また、許認可の総量規制がかかっている業種(医療機関や福祉関係など)においては、参入手法がM&A以外に方法がない場合もあります。M&Aは、時流の流れが極めて速く、参入リスクを見極めることが困難である現在の状況下や、規制による参入障壁を乗り越えるための手法として、極めて有効な戦略の一つであるといえます。

 メリットが多いM&Aですが、相手を選択するときにポイントとなるものが「相乗効果」です。「相乗効果」とは、自社と相手の会社が別々に事業を行うよりも、一緒に事業を行うことにより、単独で行うよりも一層大きな成果を得ることが期待できることをいいます。仮に、相乗効果が期待できないのであれば、そのM&Aは慎重になる必要があります。なぜなら相乗効果が期待できないM&Aは持続的な発展が期待できないためです。例えば、年商5億円の会社が年商3億円の同業者を買収したとしても、必ずしも年商8億円のグループができる訳ではありません。同業であれば、顧客が重複していることもありますし、元々ライバル関係であることから社内の融合が難しいこともあります。このようなM&A後のリスクを事前に見積もり、そのリスクを考慮してもなお、相乗効果がそれを上まわると見込まれるときにM&Aは大きな効果を発揮します。この検討が不足していると、後々、問題が発生し、「相乗効果」をうまく発揮できないことになります。こういった場合は、おおむね資本効率が悪くなり、経営上の足枷となります。

  このようにM&Aにおいては、「相乗効果」が発揮できるような相手を見つけることが成功の鍵となります。一緒に事業を展開したときのビジョンを描いたとき、それが実現可能で発展的なものとなるような相手であれば、成功の可能性は高くなりますので、念頭においてみてはいかがでしょうか?


株式会社 さくら総合M&Aセンター 小野
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